05.21.15:15 [PR] |
05.08.21:59 あおぞら(生身未来 |
ねえ知ってる?この空が光っているわけ
あなたの心を映しているからだよ
今日の空がとっても綺麗だって話。
でも奴らにとってはどうでもいいらしい。
ちなみに、ベランダは外から丸見えです。
なぁアル、こっち!すげぇ!!
弾んだ声に誘われて、ベランダに向かった僕を
出向かえてくれたのは清々しい光だった
澄み渡った綺麗な青空、絶妙としか言えない具合にたなびく雲、
そしてその切れ間から射す光
「うわぁっ」
雨上がりの空は本当に透明で、
いつも何処となくくすんだセントラルの空とは全くの別物に見えた
手摺りに手をやって上を見上げると広がるのは、青空、
まるで僕らの故郷のように遠く広がる空!
「凄いねえっ兄さん!」
上を向いたまま隣の兄さんに話しかける
なんて気持ちのいいことだろう、空がこんなに青いだけなのに
「な、アル」
兄さんに袖を引っ張られた、声が笑いを含んでいるのは何故?
「あっち」
指さしたそこにはアパルトメントから伸びる-
「虹!!」
綺麗な空に後押しされていつもよりずっと大きく鮮やかな虹!
「な、すげぇだろ。副虹まで出てるんだぜ?」
ああ本当だ、主虹があんまりくっきりしてるから目立ちにくいけど、確かに虹が2つ
「凄い幸運!綺麗だね…」
旅をしてた頃だってなかなか出合わなかったのに、
このセントラルで、僕らが揃って休みの日に!
「本当だよ、なのにお前上ばっか見てんだもん」
兄さんが楽しそうに笑う。
酷いや、空だって綺麗なんだから仕方ないだろ
「もう、兄さん早く言ってくれればいいのに」
その間に消えちゃったらどうするのさ!
「いや、お前があんまり楽しそうだったからさ」
見とれちまったんだよ、と続けて兄さんの笑顔が咲く
え、ずるい
その言い方も、笑い方も
清々しい光を背負ってそんな風に笑うなんて
屈託のないその笑顔は正直、空より虹よりずっと綺麗だから困る
「どうした、アルフォンス君?
兄ちゃんがあんまり男前なもんだから見とれちまったのか?」
言葉に詰まった僕を見上げて、首を傾げてまた笑う
同じ笑顔なのにどうしてこんなに印象が違うのかな
「ああ、もう」
ぎゅうっと兄さんを抱きしめる、大好きだばか
こんなに好きにさせて、これ以上惚れさせてどうするつもりだ
「アール?随分でかい甘えん坊だな」
ぽんぽん、と背中を叩かれる
子供に対する筈のそれが心地良いのは兄さんのせいだ
空が青いのも虹が出てるのも、それを美しく感じるのも、
こんなに甘えたい気分になるのも!
全部。
「いいの、そんな気分。…大好き」
拗ねたように言ってやったら男らしい笑いがかえってきた
僕のより短い腕で体全部を抱きしめてくれる
「この甘ったれ。」
うん。大好き、兄さん。
構図的には僕が抱き抱えてるみたいなんだろうけど
兄さんに包み込まれてるみたいで心地いい。
「アル、愛してる」
うん。うん。僕はとっても愛されてる。
だって、空がこんな深く澄んで青いんだもの
あなたの心を映しているからだよ
今日の空がとっても綺麗だって話。
でも奴らにとってはどうでもいいらしい。
ちなみに、ベランダは外から丸見えです。
なぁアル、こっち!すげぇ!!
弾んだ声に誘われて、ベランダに向かった僕を
出向かえてくれたのは清々しい光だった
澄み渡った綺麗な青空、絶妙としか言えない具合にたなびく雲、
そしてその切れ間から射す光
「うわぁっ」
雨上がりの空は本当に透明で、
いつも何処となくくすんだセントラルの空とは全くの別物に見えた
手摺りに手をやって上を見上げると広がるのは、青空、
まるで僕らの故郷のように遠く広がる空!
「凄いねえっ兄さん!」
上を向いたまま隣の兄さんに話しかける
なんて気持ちのいいことだろう、空がこんなに青いだけなのに
「な、アル」
兄さんに袖を引っ張られた、声が笑いを含んでいるのは何故?
「あっち」
指さしたそこにはアパルトメントから伸びる-
「虹!!」
綺麗な空に後押しされていつもよりずっと大きく鮮やかな虹!
「な、すげぇだろ。副虹まで出てるんだぜ?」
ああ本当だ、主虹があんまりくっきりしてるから目立ちにくいけど、確かに虹が2つ
「凄い幸運!綺麗だね…」
旅をしてた頃だってなかなか出合わなかったのに、
このセントラルで、僕らが揃って休みの日に!
「本当だよ、なのにお前上ばっか見てんだもん」
兄さんが楽しそうに笑う。
酷いや、空だって綺麗なんだから仕方ないだろ
「もう、兄さん早く言ってくれればいいのに」
その間に消えちゃったらどうするのさ!
「いや、お前があんまり楽しそうだったからさ」
見とれちまったんだよ、と続けて兄さんの笑顔が咲く
え、ずるい
その言い方も、笑い方も
清々しい光を背負ってそんな風に笑うなんて
屈託のないその笑顔は正直、空より虹よりずっと綺麗だから困る
「どうした、アルフォンス君?
兄ちゃんがあんまり男前なもんだから見とれちまったのか?」
言葉に詰まった僕を見上げて、首を傾げてまた笑う
同じ笑顔なのにどうしてこんなに印象が違うのかな
「ああ、もう」
ぎゅうっと兄さんを抱きしめる、大好きだばか
こんなに好きにさせて、これ以上惚れさせてどうするつもりだ
「アール?随分でかい甘えん坊だな」
ぽんぽん、と背中を叩かれる
子供に対する筈のそれが心地良いのは兄さんのせいだ
空が青いのも虹が出てるのも、それを美しく感じるのも、
こんなに甘えたい気分になるのも!
全部。
「いいの、そんな気分。…大好き」
拗ねたように言ってやったら男らしい笑いがかえってきた
僕のより短い腕で体全部を抱きしめてくれる
「この甘ったれ。」
うん。大好き、兄さん。
構図的には僕が抱き抱えてるみたいなんだろうけど
兄さんに包み込まれてるみたいで心地いい。
「アル、愛してる」
うん。うん。僕はとっても愛されてる。
だって、空がこんな深く澄んで青いんだもの
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